サステイナブルなビジネスへの道 : アフリカ出身インターンのチームが Read the Air の ドナルド・ユーバンクさんからお話を聞きました

calendar_today 2021-09-16

下記の講演イベントの運営とレポートは、モザンビーク出身のアルディーノさん、コートジボワール出身のトレヴォーさんをはじめ、 アフリカ出身で日本に留学中の弊社インターンチームにより取りまとめられました。

Read the Airの共同創設者兼プリンシパルであり、サステイナビリティ(持続可能性)をビジネスのコア戦略に統合するためのアドバイザーであるドナルド・ユーバンク (Donald Eubank : 写真右下) 氏による「サステイナブルなビジネスへの道 (The Path to Sustainable Business)」と題したオンライン講演が2021年8月30日に開かれ、アフリカの様々な国の出身者による弊社インターンシップ「SIMBAチーム」の4名が参加しました。講演では、国連で SDGs (持続可能な開発目標) として具体化されている 2030アジェンダを企業がどのようにして達成できるか、について話されました。

Read the Airは、ビジネスの中核にサステイナビリティを置くことにより営利企業が目的を達成できるようにするための専門アドバイザリー組織です。今回の議論で、ドナルド・ユーバンク氏はビジネスの成功に必要となる SDGsの重要性、今日のサステイナブルなビジネスの現状、パートナーシップやイノベーションの重要性、開発目標を達成するための個人や市民社会の役割などについて話されました。

ユーバンク氏の指摘によると、(例えば米国で) 若者が持っているお金の量が前の世代の若者よりも減り、今の若者の支出が少なくなっているなどの背景事情により、現代は扇動に影響されやすい時代となっています。その流れから抗議運動が湧き起こり、消費者も企業も態度を改めるようになりました。消費者がサステイナブルな製品を求め、求職者がサステイナブルな組織での仕事を希望することで、企業は方向性を変え、サステイナビリティについて再考するようになっています。従来のシェアホルダー (株主) 型のビジネスモデルが、コンセンサスによって意思決定が行われるステークホルダー (利害関係者)型のモデルに置き換えられたのです。

強調されたのは、SDGsがビジネスにおいて極めて重要な役割を果たす、ということでした。SDGsは、今までの事業に新たなビジネス機会とチャレンジをもたらします。企業はサステイナビリティに取り組むことで業績も向上するので、成功のためには 17個のSDGsを全て考慮し、業務プロセスに組み込まなければいけません。

加えて、サステイナブルなビジネスのための重要な要素として、変化を生むパートナーシップ、イノベーション、ミッションドリブンな組織の早期構築、などが議論されました。ユーバンク氏によると、パートナーシップはビジネスに不可欠です。企業はパートナーシップなしに全ての分野の専門性を備えることはできないということです。変化を生むイノベーションを備えた多くのサステイナブルなスタートアップもまた活躍しており、ミッションはどの企業にとっても第一義的に重要です。

スケールアウト株式会社はSDGsに向けて取り組んでいるところです。 SDGsの1つである「質の高い教育をみんなに」という目標実現に向けた行動として、2021年夏のオンラインインターンシッププログラムを通じて、日本の大学で修士号を取得するアフリカ出身の学生に学びの機会を提供しました。

 

(日本語訳:弊社)

 本インターンシップは JICA (国際協力機構)の留学生支援プログラム事業の受け入れ先企業として実施しました。

 Read the Air について

 この場を借りて、貴重なご講演を頂いたドナルド・ユーバンクさんに深く感謝いたします。